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Comming soon...
忘れないで、思い出すべて。
忘れていいよ、ひとつ残らず。
時間が刻まれ続けることが当たり前のことだなんて、一体どうしてそんな勘違いをしていたのだろうか。
少女はあまりに無垢で無知過ぎた。賢くもあったが、愚かでもあった。
こんな結末が訪れるなんて微塵も考えていなかった。
太陽が降る、月が降る、星が降る、時が降る。
――命が降る。
時忘れの塔は朝と昼と夜の境目で静かに揺らめいていた。少女たちが踏みしめている地面は、最早地面とは呼べない。重力も何もかもあべこべ。
落ちる、昇る。沈む、浮かぶ。消える、生まれる。
全ては最初から決められたとおりに調和し、終わりを迎えるのだ。
黒雲の合間から漏れ出でる金色の陽光を映す、深緑の瞳。少女はゆっくりと瞼を下ろす。
――――世界は微睡み、そして目覚めようとしていた。
――希うは約束の成就。
ダークファンタジー乙女ゲーム。
2018年春、開幕予定。
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